サブ機とは斯くあるべし PENTAX ESPIO mini を今更レビューする。
この前「コンパクトフィルム欲しいなぁ~」って言ってたら、なんと心優しいFFの方にESPIO miniを譲って頂きました。
本当にありがたいですね。いろんな人からカメラを頂く機材乞食みたいなことしてちょっと申し訳ないのですが、頂いた機材をきちんと使うのが贖罪になればなと思い日々有難く使わせて頂いてます。
今回は簡易的なレビューになってしまいますが、実際に使用した際の感触を作例を交えて軽くお話ししたいなと思います。
まだ一本しか通してませんので、クォリティが低いのはご容赦ください。
ESPIOminiは完全オートのコンパクトフィルムカメラです。
搭載レンズは32/3.5、変態画角がPENTAXらしいですね。
完全オート、と前述しましたがその名の通りSS,F値,フォーカス全てカメラが合わせてくれます。
「高品位な写ルンです」というのが相応しいのでしょうか。
日付を入れる機能もあります。
なんせ手のひらサイズのコンパクト機ですので、毎日カバンに入れて何気ない記録に使用するのも良いかもしれません。
お気づきの方も多いかもしれませんが、この作例は主にこの前の雪が降った次の日に撮影しました。
明暗差が激しい場面も多かったのですが、露出精度はバッチリ。
自分で露出を操作できないのは少々不安ではありますが、この精度ならカメラ任せでも大丈夫ですね。
F3.5とは言え近距離の被写体なら勿論ボケます。
ただ、周辺減光はやや目立ちますね。雰囲気と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、気になる人はいるでしょう。
遠景も撮ってみました。
恐らく多少なりとも絞った撮影だと思いますが、十分な先鋭感です。
小さく映る人一人ひとりもしっかりと描き切っています。
歪曲を調べようと思い建造物を撮ったものの、その建造物の形が異常だったためこの写真からは歪曲の有無が分かりにくいですね。
32mmとなると広角の部類でしょうが、それ相応の歪曲収差が出ているかなという感触です。可もなく不可もなく。
これは個人的な感想に過ぎないのですが、ESPIOminiで撮った写真は良く発色するなという印象を受けます。
一緒に現像に出したF70&Ai-s50/1.4と比べると、ビビットとまでは言わないもののかなり差を感じた次第です。
ESPIOminiには「パノラマモード」が存在します。
まぁ一般的なフィルムカメラのパノラマと同じように、上下を削って無理やり横長にするだけですが…。
こんな感じで上下(縦構図の場合は左右)がトリミングされます。
デジタル化して画像を楽しむ人にはほとんど恩恵のない機能ですが、機能はあることが大事ですので。
今流行りの映画のようなアスペクト比になるので、試してみるのも面白いとは思います。
完全オートということで、これ一台で作品を作りこむのは少々難しいやも,知れません。
しかしながら、圧倒的機動性と一度触るとわかる優れた操作感、そして適切な露出、ピントを出してくれる安定した動作は、正に「サブ機とは斯くあるべし」と言わんばかりの出来栄えでした。
日々の記録を手軽に、美しく、フィルムで。
そんな使い方に適したカメラだと思います。