いやこれマジで良い。 INDUSTAR 50-2 50mm F3.5を今更レビューする。
先の写真展が無事終了してからはや二カ月。早いですね。
写真展を個人で開く大変さも楽しさも満喫できました。
そのことに関する記事も、まとめて書いておきたいですね。
それはさておき、その写真展で差し入れとしてカメラを頂いたんです。
意味わかんないんですけど、まぁちょうどM42マウントに興味が出ていたところだったので。
ありがたくPENTAX SLを頂きました。
この方からはF-801も頂いてるんですよ。
靴を舐めろと言われても逆らえない程度の恩義を感じてます。この場で改めて感謝の言葉を述べさせて頂きます。あざっす。
そんな形でM42マウントを頂いたのですが、なんせレンズが無い。
そこで八重洲の中古カメラ市みたいなやつに行ったんです。
そこで運命の出会いしちゃったんですよ。
INDUSTAR 50-2 50mm F3.5が3000円で転がってました。
喜久屋カメラさんの前でウロチョロしてると「お兄さん、付けてみますか?」って。
気が付いたら買ってましたね。子犬の潤んだ瞳のような前玉の前に、人間は無力なのです。
撮影時の使用フィーリングも素晴らしかったのですが、本日現像をお願いしたフィルムを回収、確認したところもう一度惚れ直しました。
まだ(マトモには)一本しか通してないので、全体的に作例のレベルが低いですがご容赦ください。
それでは実際に撮影した画像を織り交ぜつつ、使用感等を語っていきます。
名前からもお判りでしょうが、開放F値は3.5、標準単としては少し暗めですね。
ですが、それは必ずしもデメリットを意味するわけではありません。
常時高い解像度と、俊敏なピント合わせを可能にするこのスペックは、また新しい表現を可能にしてくれます。
上の写真では、開放ながらマンションの鉄格子から木の葉まで、微細なディティールを見事に描き切っています。
シャド―部もきちんと粘っており、「視界に近い」という表現が一番近いかもしれません。
街スナップ中は基本的に無限付近に置きピンでも大丈夫そうです。
上記の写真のように、十分な解像度を得ることが出来ました。
F3.5とはいえ、近距離でしたら普通にボケます。
ピント面のシャープさが際立って美しいですね。
最短付近での撮影です。かなりぐるぐるですね。
くどいですが、やはりピント面の微細さには驚かされます。
ソビエトってすげぇ。
100gを切る圧倒的機動性と、50㎜という使い易い画角。
ふらっとお出かけのお供にも最適ですね。
別に日中でしたら100のフィルムでも全く問題は感じませんでしたし。
夜は大人しく50/1.4でも使います。
正直に言うとボケに頼れない、というのは一つのネックにも感じました。
ぼかしときゃそれっぽくなりますし。
しかしながら、パンフォーカスになってしまうからこそ、構図を普段とは異なる観点から調整することも出来たのではないかと、そんな風にも思います。
これから使って行くうちに新しい一面にも出会えるとは思いますが、とりあえずの感想としてはこんな感じです。めちゃくちゃ良いですね。
安価に落ちてるのを見つけたら、是非お勧めしたい一本です。
皆さんもソビエトの風を感じながら、撮影を楽しんでみてください。